11 May 2021
コーチングにおいて重要なことの一つが、思考の抽象度を上げることです。抽象度を上げるためには、抽象度の高いゴールを設定することが必要です。より多くの人や範囲を包摂するゴールを設定することと言い換えてもよいでしょう。
絵に喩えるなら、抽象度の高さは絵の大きさに対応すると言えます。抽象度の高いゴールを設定することは、大きな枠、あるいはキャンバスを用意することに似ています。
しかし、それだけでは十分ではありません。枠の中に一つ一つの人物や風景といった具体的な中身を書き込んでいかなければ、絵は完成しません。大きな絵を完成させるには、大きな枠を用意したり、大まかな配置を決めるだけでなく、細部を描きこんでいくことも必要です。
コーチングに話を戻すと、抽象度の高いゴールを現状の外側に設定するだけでなく、ゴールの世界を一つ一つの構成要素に分解し、最終的には物理的な次元である行動や選択まで落とし込んでいく必要があるということです。
ゴールを設定した時点ではゴールの世界がよく見えないので行動まで落とし込みづらいかもしれません。
しかし、アファメーションやビジュアライゼーションを行うことでゴールの世界(=コンフォートゾーン)が鮮明になり、具体的に達成すべきことやそれを実現するための行動も見えてきます。その行動を実際に取ることで、ゴールの世界はより鮮明になっていきます。
そのプロセスを繰り返すうちに、いま描いている大きな絵の枠の外にも描きたいイメージが生まれてくるでしょう。